2006.12.31 Sun
はじめの3ヶ月「青春」 青は緑。芽吹きの色。命の始まり。 つぎの3ヶ月「朱夏」 朱は躍動の色。最盛期の生命活動。 そのつぎの3ヶ月「白秋」 白は終息。生命感の減退。死の予感。 終わりの3ヶ月「玄冬」 玄は黒。何もない意。死。ただし玄は「はじめ」の意を併せ持つ。 命の気配の消えた大地の奥深く、胎動の気配。再生の予感。 |
2006.12.30 Sat
慣れない手つきでギョウザの皮と格闘する子ども 折り紙の好きな5歳児は ミミが揃わないことを気にして何度もやり直す あんまりゆっくり包むので ぐるりとつけた水が乾いてしまい 押さえても押さえても 口が開いてしまう 指先の力の弱い3歳児は 「ぎゅっぎゅっ」とは口ばかり ゆるりとかぶせて大事そうに いつまでも手の中であたためる こっそりと水を垂らして フライパンに運ぶ前に修正 焼いてしまえばどれがどれだか さほどの区別もつかない それでも明らかに どこにもヒダのないつるりとしたギョウザが フライパンの底にへばりつく 慎重に差し込んだつもりでも フライ返しの厚みが勝り あわれ内臓破裂となるもの多数 姿のあるものを選んで皿に盛り 箸を握って待つ子らに運ぶ 歓声があがり 大満足の食卓 こんな夜は 食器の後片付けも 焦げ付いた鍋を洗うのも いつもより手早い |
2006.12.28 Thu
誕生日におねだりしていた ウルトラマンのおもちゃが (実はもう預かってある) おばあちゃんも来ないのに どうやって届くのだろうと 朝からわくわくする子ども まだかな いつくるんかな たっきゅうびんでくるかな なんじごろかな まだかな 正月用品など揃えるために 家族で買い物に出掛けるが 車中でも店内でもうわの空 いまごろきとるかもしれん ピンポンってしてもだれも おらんかったらどうなるん たっきゅうびんのおじさん もってかえってしまうやん そこそこの用は足りたので 昼食にうどんを食してから もったいぶって帰宅すれば 家に曲がり込む路地の角で 不意に出てきたタクシーと あわや接触!の急ブレーキ この年末の慌ただしい時に また誕生日のめでたい日に 事故にならずによかったと 胸なで下ろして無事に到着 手洗いうがいをさせる間に ふと今見つけたかのように (実は出がけに準備した) あれ何かあるよこれ何かな と声高にリビングに呼べば きょとんとした顔の子ども 青いリボンのかかった箱を 卓上に見つけて目を見張る え なにこれ もしかして ガサゴソと包みをひらけば 待ちこがれたおもちゃ登場 ひとしきりよろこんだ後で ふと思い出したような顔で だれがもってきたんやろか 買い物に出掛けた隙を狙い 無人のリビングに侵入して プレゼントを届けたのは誰 かくして今回の件の疑惑は 先程のタクシー運転手へと 深まってゆくのであった! |
2006.12.25 Mon
厳重な戸締まりを破り 家屋に浸入した人物は 一家4人が眠る寝室の 子ども達の靴下の中に 真新しい色鉛筆12本を 音もなく滑り込ませて いかなる痕跡も残さず 現場を立ち去っている 第1発見者の5歳児は 夜中に鈴の音を聞いた と証言しているのだが 他に確かなことはなく 事件は解決の糸口なし ただ早朝の郵便受けに 新聞とともに色鉛筆の 12色用の金属ケースが 投入されていることを この5歳児が発見して 疑惑は新聞配達人へと 深まってゆくのだった |
2006.12.24 Sun
昼間のクリスマス会の キャンドルサービスで使い捨てられたろうそくを ゴミ袋から10本ばかり拾い集めて再び灯す その明かりだけで 食卓にささやかな聖夜の雰囲気 新たにアルミホイルを巻いて 安価な銀の燭台 ごはんが見えんー など言いつつもうれしそうな5歳児と3歳児 ただでさえ食べるペースが遅いのに ろうそくの減りばかり賑やかに気にして食事が進まない 食べないんだったらデンキ点けちゃうよ いやー たべるたべるっ ろうそくがなくなるまでに食べないと真っ暗だよ いそげ いそげ フロの中では父親に靴下の相談 ようちえんのしろいくつしたでええんかな さあね かたっぽだけでええかな さあね 扉の外で笑いをかみころして聞き耳を立てる幸せ |
2006.12.21 Thu
走れ! |
2006.12.19 Tue
目が覚める前に見ていた夢を どうしても思い出せない 思い出せないもどかしさか 夢の中のできごとのせいか どちらとも分からぬ切なさのまま 1日を終える |
2006.12.17 Sun
space・M こけらおとし公演「Ophelia」のために
石はかわいていた 目覚めればここにいて 気がつけば孤独だった 風が吹き 枯れ葉が舞い 小さな砂粒がまわりを駆け抜けたが 石は動かなかった 誰かと微笑みを交わしたかった 微笑みを交わさないまでも 誰かと見つめあいたかった 見つめあうことが叶わないなら せめて誰かの気配を感じていたかった いつからここにいるのか分からなかった 目覚める前は眠っていたが どのくらい眠っていたのか分からなかった 目を上げて近くの石たちを見渡したが どの石もみな眠っているようで 静まり返っていた コノママ ダマッテ ネムリモセズニ ココデ コレカラ センネン イキル 石はかわいていた そして孤独だった ある日 雨が降ってきた 風の音や 枯れ葉の音や 砂粒の音でない音を 石は初めて耳にした ツ トパタ テパツプ トパツパタツト 石はうれしかった ツ トパタ テパツプ トパツパタツト 石はこたえたかった 待っていたと お前の音を聞く者がここにいると ツ トパタ テパツプ トパツパタツト タパタツトパツピ ツタツピ その音をもっと聞かせてくれと 千年ここにいる私のために千年音を聞かせてくれと 降り注ぐ雨は勢いを増し 石は全身雨に濡れた 渇ききっていた体が驚くほど水を吸った 雨の水が体を浸し 石は芯まで水を含んだ 風が吹いてきた 今までになく強い風だった まわりの水にさざ波が立ち 身をすくめたとたん体が浮いた 石は流されていた 水底を感じつつも 風が吹くたび石は流され運ばれていた もといた場所からどれくらい離れただろう 石は分からなかった 分からなくてもうれしかった このまま流れて行けば 笑み交わす相手と巡り会える気がした もっと はやく もっと とおくへ 水を蹴って先を目指そうとした瞬間 石はくぼみに落ちた 頭の上までとっぷりと水に浸かり 石は動けなくなった 流れはただ石の周りをすり抜けて 枯れ葉や砂粒を軽々と運んでゆく 不思議と息苦しくはなかったが どんなに伸びをしても もう流れに乗ることはできないと知った 石は悲しかった この先に誰かが自分を待っているとして そこへ行けなくなったことが そこへ行けなくなったと伝えることすらできないことが ただ悲しく悔しかった 石は泣いた 体いっぱいに含んだ水を 絞り出すように石は泣いた あふれた涙は水に溶け 遥か下流へ流れて行った 石はうらやましかった 初めて 石ではなく水になりたいと思った 泣いても泣いても涙は出た なんだか不思議な気がしていた 涙として流れ出る水は 体にしみた雨水ではなくて 初めから自分の中にあったのだろうか 体の中に水がある 思ってもみなかった 今日一日のできごとと驚きと くぼみに身を沈めて 石は何度も反芻した 水の上は時おり強い風が吹くようだった 水の上に出ていなくても 案外それは分かるものなのだと これもひとつの発見だった そんなことが分かっても 誰と分かち合うわけでもなく それは今までと同じで これからも同じであることが 心の底にひんやりと空しかった 眠くなってきた せっかく目覚めたものを また眠ってしまうのは惜しい気もしたが これで本当にどこへも行けず 誰に会うこともないと知れば 眠ってしまうのが一番だった 終わりのない世界で永遠に目覚めているよりは 眠ってしまう方が幸せだと思った 風の気配と 流れる水と 柔らかな土に包まれて 石は間もなく長い眠りに落ちた 夢を見ていた 石は揺れていた また雨が降っているのだと思ったが 風に揺れているような気もした 光に包まれ 暖かさを感じた 水音は聞こえていたが なぜか少し遠くに感じた ふと小さな羽音が近づいてきて 首筋のあたりに微かな感触があった 驚いて身をすくめた瞬間 ぱらりと体がほどけた 目覚めた石を迎えたものは 光と風と小さな虫だった 見つめあう ということを石は初めて経験した 小さな虫はすぐに飛び去ってしまったが きっとまた会えることが 一瞬で信じられた 穏やかな風が吹き 石はまた柔らかく揺れた 足許には土があり すぐそばの流れの脇に 乾いた殻が落ちていた 誰に尋ねてみなくても 石にはそれが自分のものだと分かった 石は自分の本当の名を知った 石は種であった 脱ぎ捨てた殻を見つめて 自分を石だと思って過ごしてきた長い時間を思った あれほど空しかった時間が 今はたまらなく愛おしかった それにも増して 自分が命であったことがうれしかった 命ならば いつか終わる だからこそ 両手を広げ 空を仰いで何者かに感謝した 「ありがとう これで私は 生きることを 始められます」 雨が降ってきた 私を生かす 命の雨だ |
2006.12.14 Thu
玄関チャイムが鳴って ずぶぬれの姉が訪ねてきた 「どうしたん、傘もささんと」 「こんなに濡れると思わんかった」 洗面所のタオルを持ってきて渡すと 姉は頭からかぶってごしごし拭いた 「あんた忙しそうやね」 「うんまぁ一人でやっとるからな」 「何も手伝えんで、ごめんね」 「ええよ、一人でできることしかしてないし。それより上がったら。拭いたくらいでは乾か んよ、着替え出そうか」 「いらんいらん、もう帰る。ちょっと顔見にきただけ」 コートの裾からしずくが落ちる 「風邪ひくよ。あったまって行きなよ」 「いやもう帰るわ。あんたもうすぐ子どもが帰って来るやろ」 「そうや、もうちょっとでバスが着くよ。会うてやってよ」 「会わん会わん。びっくりさせるだけやんか」 「せっかく来たのに」 「あんたに会えたらもうええんや。お母さん、頼むわな。なんかあちこち調子が悪うなった 言いよったけん、気にはなるんやけど」 「もう年やからね。でも来年くらいで、もうこっちに引き上げて来る言いよるから」 「そうな。ほんなら安心や。大事にしてあげて」 「ははは。けんかもするけどな」 「まぁそのくらい刺激がある方がボケんでええわ」 「あはははは。」 「ほんなら帰るわ」 「もう帰るん。まだ降りよるよ」 「こんだけ濡れたら一緒や。まぁあんたも体に気いつけなよ。もう若うないで」 「へいへい分かってますー」 「ほなバイバイ」 「お母さんに、姉ちゃん来たって、言っとくわ」 「あほ。絶対言うたらいかんで。もう来んし」 「そんなん言わんと、また来てよ」 「来たって何もできんのに。」 「そんでもええよ。いつでも来てよ」 「ああ、またな。ほんならね。ほんまにバイバイ」 閉まりかけたドアのすりガラスの向こう 姉の影が階段を下りて行った 上の姉はどうしたろう 今日は一緒じゃなかったのか 追いかけて聞こうと思って 靴をはきそこねて少し遅れた 外に出ると 人通りのない裏道にただ雨が降るばかりで 姉の姿はどこにもなかった 玄関に戻り 靴を脱ぎながら我にかえった 私は 生まれて初めて姉の顔を見た 大人になっているとは思わなかった 40年以上まえ 死産でこの世に送り出された姉たち それでも人の形をしていたぶんだけ ふたりには墓がある あとの3人は 母親の胎内でたどるヒトの進化の歴史の どの辺りで流れてしまったのだろう 6番目の けれど一人っ子として生まれた私は 墓参りのたびに 姉達の小さな石に丁寧に水をかけた 部屋に入り 思い出して玄関に戻った 姉が使って返してもらったはずのタオルは どこをさがしても見当たらなかった |
2006.12.13 Wed
あめ ガ わたし ニ ちから ヲ くれる。 |
2006.12.09 Sat
私にとって言葉は水だ。今日から明日へ私を生かす、命の水だ。
台風の影響で10月6日は雨だった。降り立つ東京駅。大量の水に迎えられて、わけもなく安心した。私は東京に受け入れられたと思った。 翌日は晴れ。地図を片手に「詩のボクシング」全国大会の会場に向かう私には、二つの目標があった。一つは、朗読の際には自分の描いた世界の再現に集中すること。二つ目は、対戦相手をはじめ出場者全員の詩をきちんと聞き、しっかりと受け止めること。どちらの目標にも自分なりに最善を尽くせたと思う。あの雨のおかげだと思った。 水は絶えずその形を変える。蒸発し、また凝結して降り注ぎ、流れ、融合し、この星の上に壮大な循環を描く。体の80%が水でできている私たち人間も、だからひと時として同じ身体ではいられない。変化する体から出る声も、それに伴って変化する。声で生計を立てている人たちが何よりも体調管理に努めるのは、その声をいつも一定に保つ必要があるからだ。 「詩のボクシング」はプロ優位のものではない。むしろ、ことさらには声を鍛えたことのない一般の人々の荒削りな表現が勝ち上がってゆくことがある。その表現は不安定だ。体調が、精神状態が、そのまま声となって現れ、朗読者はどうしようもなくありのままの自分をさらす。しかし、そこにこそ「詩のボクシング」の魅力があるのかもしれない。 決勝戦は2ラウンド制で、準備した自作の詩を朗読したあと、その場で引き当てたクジに書かれたお題をもとに即興で詩を詠む。制限時間の3分間に、カッとなった頭の中でテーマと自分の接点を探し、注意深く言葉をつなぎながらひとつの世界をまとめあげる。無いものは出てこない。あるはずのものさえ出てこない。煮えたぎる頭はその中に満たされていたはずの水をカラッポに干上がらせてしまうのだ。 戦いという形式をとることによって、勝たねば次が聞いてもらえないという絶対的な掟を課された「詩のボクシング」は、それだけで出場者達を追いつめる。追いつめられた中で私にできたことは、自分が何者であるかを文字によらず声によらず、しかしその双方によって赤裸々に提示することしかなかった。 言葉は(音声を伴う言葉は)聞く者の耳から入りその心に流れ込む。「詩のボクシング」は更に視覚にも訴える特徴を持つ。このとき、何と言う言葉であるか、どのような声であるか、どのように話すかは別々の観点であるかに見えて、実は不可分の事象なのだ。水の存在が、液体であることとその味と透明であることが分けられないのと同じだ。どれかひとつが特徴的であるとしても、それだけで評価しようとすると全体性を捉え損ねてしまうのだ。その意味で、文字だけでも音声だけでも演技だけでも成立しない詩の朗読という表現活動は、どこにも所属できないゆえにどの限界をも軽々と超越するだろう。 「詩のボクシング」とは何か。全国大会を終えてなお、私はそれを簡潔に定義することはできない。それでも、あのリングの上こそが、変化し続ける身体から発せられる変化し続ける言葉を、変化し続ける観客が受け止め、その表現も評価も水の如く変化し続けながら、良い意味でどこにもジャンル分けされることなく永遠に私たちの現在(いま)と関わり続ける場であることだけは間違いないと確信する。 誰かの言葉に心揺さぶられるとき。それは、他者と自己との水が呼び合い、循環する一瞬だ。水を飲み、日々小さな生まれ変わりを果たして生きてゆく体のように、私たちの心もたくさんの他者の言葉を飲み干すことで刻々と生まれ変わり思索を続けてゆく。言葉は水。一人ひとりの「私」をつくり、互いを潤す命の水なのだ。 (四国新聞「月曜随想」に寄稿。平成18年12月4日掲載) |
2006.12.03 Sun
いやこれはやはりお手紙です君への 爪を切る 使い慣れた爪切りの角で足の爪を切る 生きている間になるべくたくさんの人と別れたいわたくしは 今日もひたすら歩いて新しい人と出会う 死ぬまでにできるだけたくさん忘れられたいわたくしは今日も せっせと新しい人の記憶に潜り込む むかしある秋の夕暮れにトントンと 男がトントンとやってきて たすけてくださいおわれているんですかくまってください 納屋の干し草の中に身を隠すと男は眠ってしまって事情も聞けず 目が覚めたら食べるようにと私は水やにぎり飯やを運んでおくと 3日経っても4日経っても目覚める気配もなくただ眠り続け それにしては水もにぎり飯もいつもすっかりなくなっているのは 鼠か男かどちらの仕業かといぶかりながら なぜその納屋に男をかくまっているのか かくまっているのがその男だったかどうか その納屋に誰かをかくまっているのかどうか もうすっかり忘れた頃になって 突然目覚めた男が干し草かき分け目の前で わたくしの揚げたコロッケをむしゃむしゃ食べるのを見ながら ころもだけはがして先に食べたらいけませんとたしなめるのです 男はたすけてくださいおわれているんですかくまってください ここでまた同じことをしたら ここからまた同じことが始まる あなたが何から逃げているのか 追われているのはどうしてなのか 確かめるために切ります足の爪 逃げない足には長く伸びた爪 おととしの祭りの宵に 屋台立ち並ぶ参道の 脇道に入りふと途切れた人通りの暗がりに 目を凝らして見た長い爪 闇に溶けた見えない体から長く伸びて 微かに屋台の明かりを集めた足の爪が 見えないあなたを見つけるこの目印が 縮めたかかとや膝や背中や首やにつながっているのだと 知りました あれからあなたは爪を切り 少しは本当に逃げたのか それとも分厚い靴下の中に折り畳み 強く踏めばその足の裏に突き刺さる 人目を忍んで時おり伸ばすその爪が 祭りの夜から伸びて伸びてこの納屋に届いていたのだと 知りました 今夜この爪切りましょう 夜を待ち 干し草の中 闇に溶けたあなたの体から伸びた爪を その先から切るために わたくしは祭りの宵に戻ります あの日切っていれば あのとき気づいていれば あなたが逃げ続けているものは 誰もあなたを追ってはいないという事実だと あの祭りの片隅で わたくしがひとこと囁いていれば あなたは逃げ続けることをやめまた本当に逃げだすこともできた たすけてくださいおわれているんですかくまってくださいと いつも誰かに追われたいあなた その爪を切りましょう今夜 あなたと別れたいわたくしが あなたに忘れられたいわたくしの爪切りで 祭りの宵からぱちんぱちんと切りましょう 切って切って あなたの爪を頼りに この納屋を目指すわたしの足に 切るだけ伸びる硬い爪 行く手の闇に光が射して ぱちんぱちんとたどり着くあなたの足と干し草の匂い 気がつけば 隠れるわけもなくなったあなたが這い出した干し草の中に わたくしのすっぽりとはいるぬくい場所があり 納屋を出てゆく男の爪先が 汚れたかかとの陰であっけなく見えなくなるのを見送って ゴトゴトとかんぬきのはめられる音を聞きながら 闇に溶けて君に手紙を書いているのです |
2006.12.02 Sat
雷鳴のたび 心細げに目を上げる子ども 「大丈夫よ」となだめれば こわばった笑みを返す |
2006.12.01 Fri
ああるかか ししにせれれも つんやゆす けちてちめめひ えほらきははら 訳せ! |
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