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 2008.09.18 Thu






      マカちゃん、大好き。




             ほんなら、ここにいてあげる。
             ごはんのよういするあいだ
             ずっとおかあさんのよこに
             たっといてあげる。












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08:35:05 | 小さき人たち | コメント(0)

 2008.09.30 Tue

久しぶりに神社の日曜市に行ったら
餅やら花やら刃物やらの顔なじみに混じって
見慣れぬ古物商が参道の一隅に店を広げている
小さな縁台の上にごたごたと並べられた
くすんだ玩具や手垢の付いた日用品の中に
不思議な形状のものを見つけ思わず立ち止まる

牛乳瓶の紙栓ほどの大きさの赤いもの2つが
細い針金のような大きな輪でつながれている
首飾りとも思えず手に取ると
縁台の向こうで居眠りをしていた帽子の老婆は目を閉じたまま
それを頭にかざせと手振りする

もう一度
そのゆっくりとした手つきを真似て
針金の輪に頭を通そうとした瞬間
ヒュイと音がして縮まった輪が
赤いもの2つを左右の耳に貼り付けた
慌てて外そうと頭を掻いたが
針金は既に消え
赤いものはだんだんと小さくなって耳の穴に吸い込まれて行く
小指でも掻き出せない大きさになったあたりで止まったが
指先に触れる感触とは裏腹に
頭を振っても耳の中に何か入っている感覚はなく
周囲の音も変わらず聞こえる



古物商の老婆の右手が眠ったまま自分の鼻を掴み
ちょいと引き下げて見せた
老婆の目元はぺろりと下がり
帽子のツバとのすき間に男がこちらを見つめている
私にしか見えない角度で
目の下に老婆の眠るまぶたをぶら下げて
男は話しかけて来る

   このさきおまえのみみにきこえることは
   なんであれすべてほんとうのことだ
   これまできかずにすんでいたことも
   ききとろうとしなかったことも
   すべてがそのみみにきこえることになるだろう
   なにをえらびなにをすてるかはおまえのすきにするがよい
   ただおまえのきくものはつねに
   ことごとくほんとうであるということを
   いかなるときもそのむねにとどめよ

男の声がくぐもっていたのは
鼻をつまんでいたからか
老婆の皮の下から発せられた声であるからか
それとも耳に入った赤いもののせいだったのかわからない
言い終わると鼻から手を下ろし
再び腕組みして眠ってしまった帽子の下の顔は
どう見ても口をすぼめた老婆であった

あれから数日
何事もなく暮らしている
耳に聞こえるすべてのものは変わりなく
気が付けば
小石ほどの大きさで耳の中に残っていたはずの赤いものも
どんなに合わせ鏡をしても耳かきを使っても見つけられず
案外風呂で頭を洗っているうちにでも
流れてしまったのではないかと思っている

何か不思議なものが聞こえはしないかと
時おり耳を澄ますようなこともしてみたが
そんな時ほどかえって格別に聞こえる物音も声もなく
今ではあれがほんとうのことだったかどうかも
だんだんとあいまいになってきて
次の日曜市までには
そんなことがあったことすら忘れてしまいそうな気がしている



02:22:10 | 未分類 | コメント(1)
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